
執事の仕事内容
執事に任せられる業務の全容を解説します。あなたの暮らしの、どこまでを執事が支えられるのか。
執事の仕事内容は、掃除・洗濯・料理といった家事全般の統括から、スケジュール管理、来客応対、送迎、買い物代行、業者対応まで、暮らしに関わるほぼすべてに及びます。THE BUTLERの執事は「生活の総合プロデューサー」として、これらを一人で一貫してお引き受けします。なお、金融取引の代行・医療行為・法律相談・旅行手配は業務範囲外です。
仕事の全体像
仕事の全体像

1. 執事の仕事は暮らし全体の統括に及びます
「執事には、実際どこまで任せられるのか」。ご依頼を検討される方から最も多くいただくご質問です。結論から申し上げると、執事にお任せいただけるのは、掃除や料理といった個別の家事にとどまりません。
- 家事全般の統括
- 予定の管理
- 来客への応対
- 送迎
- 各種の手配まで
暮らしに関わるほぼすべての領域が執事の仕事です。まずはその全体像からご説明します。
1.1 家事から手配までを一人で一貫して
執事の業務は大きく「家事の統括」「予定と手配の管理」「応対と送迎」の三領域に分かれます。それぞれを別々のサービスに依頼する必要はなく、一人の執事が三領域をまとめてお引き受けします。窓口が一つにまとまることで、ご依頼主の説明や調整の手間が大きく減ります。
1.2 ご依頼は「一言」から始まります
執事への依頼に特別な作法は必要ありません。「これをお願いしたい」という一言があれば、目的やお好みを丁寧に伺った上で、段取りは執事が組み立てます。ご利用を重ねるうちに執事がご家庭の基準を学び、指示そのものが少なくて済むようになっていきます。
1.3 生活の総合プロデューサーという役割
個別の作業を代行するだけでなく、暮らし全体を見渡して「今、何をしておくべきか」を考えて動くのが執事の本質です。季節の変わり目の衣替えや来客前の住まい全体の準備など、先を読んだ提案と実行を含めて、生活の質そのものを設計する役割を担います。
1.4 ご家庭ごとの基準を学び引き継ぐ
執事はご家庭ごとの流儀、たとえば食器の定位置やリネンの畳み方、来客時のしつらえの好みまでを記録し、担当が交代する場合にも確実に引き継ぎます。ご依頼主が同じ説明を繰り返さずに済む仕組みを、協会として整えています。
家事の統括
家事の統括

2. 家事全般をプロの水準で丁寧に引き受けます
執事が最も頻繁に担うのが、家事全般の統括です。清掃、洗濯、料理、買い物、整理整頓のすべてを、ご家庭の生活リズムとお好みに合わせて計画的に進めます。決められた作業をこなすのではなく、住まい全体の状態を把握し、優先順位を組み立てながら暮らしの基盤を整えることが、執事の家事の特徴です。
2.1 清掃と整理整頓
床や水回りから家具の拭き上げまで、プロの目で行き届いた清掃を行います。クローゼットや書斎、キッチンの収納も、使いやすさと美しさの両面から整えます。どこに何があるかが常に明確な状態を保つことで、日々の小さなストレスを取り除きます。
2.2 洗濯と衣類の手入れ
素材を見極めた適切な洗い方、アイロンがけ、収納までを一貫して行います。
シャツのアイロンがけでは、襟を裏側から広げて先端から中央へ向かってかけ、表側も同様に整えたうえで、襟腰(襟の根元の立ち上がり部分)にも丁寧にアイロンを当てます。肩周りはアイロン台の端にかけて片側ずつ縫い目に沿って仕上げ、袖は縫い目をそろえて平らに広げ、袖口から肩へ向かってかけます。ボタンの上から直接アイロンを当てず先端で間をプレスし、仕上がったシャツはすぐにハンガーへ掛けて熱が冷めてから収納します。
靴磨きは、シューツリーを入れて紐を外し、馬毛ブラシでほこりを払い、必要なら布にステインリムーバーを取って古いクリームや汚れを優しく拭き取ってから、乳化性クリームを少量ずつ薄く伸ばして豚毛ブラシでブラッシングし、やわらかい布で拭き上げます。より光沢を出したいときはワックスを薄く重ねます。
上質な衣類ほど手入れの差が寿命に表れるため、日常のケアそのものが資産の管理につながります。革小物の手入れも併せてお任せいただけます。
2.3 料理と食卓の演出
日常のお食事から特別な日のコース料理まで、ご要望に応じて調理を担います。献立の組み立て、食材の調達、盛り付けと給仕までを含めて食卓全体を整えるのが執事の料理です。ご家族の健康状態やお好みの変化にも献立で応えます。
2.4 買い物と日用品の管理
食材の調達や日用品の補充は、在庫の把握から発注までを執事が管理します。ネットスーパーの活用も含めて「切らさない・余らせない」状態を保ち、ご家庭の消耗品についてご依頼主が意識せずに済む環境をつくります。
2.5 住まい全体の維持管理
執事の仕事は、その日の家事を片づけることだけにとどまりません。季節の変わり目や設備の状態にまで目を向け、住まいを長く良い状態に保つ視点も欠かせません。日々の家事に加えて、
- 季節の変わり目の衣替え
- 寝具の入れ替え
- 設備の不具合の早期発見まで
住まいを長い目で維持する視点を持って動きます。小さな異変に早く気づけることも、毎日住まいに目を配る執事ならではの価値です。
2.6 協会が受け継ぐ家事の三原則
協会の執事が家事のすべてで守る原則は三つあります。
第一に「お客様のお住まいは、お客様の流儀で動いている」。洗剤の選び方やタオルの畳み方、食器の並べ方には、そのご家庭の歴史とお好みがあります。執事の側に効率のよいやり方があっても、流儀の尊重を先に置きます。善意の変更であっても、お客様には「勝手を変えられた」と映るからです。
第二に「動かした物は必ず元の位置へ戻す」。お客様は、いつもの場所にいつもの物があることで安心して暮らしていらっしゃいます。清掃のために花瓶を動かすなら、向きまで覚えてから動かし、同じ向きで戻します。
第三に「分からない物は、捨てない・動かさない・触らない・必ず確認する」。空き箱に見える物が大切な思い出の品であることは実際にあり、その価値の判断はお客様にしかできないからです。
個々の手順の奥にあるこの三原則こそ、協会が研修の最初に教える家事の土台です。
予定管理と手配
予定管理と手配

3. 先回りの気配りで段取りの負担をなくします
執事の真価は「先回りの気配り」にあります。予定の管理から来客応対、送迎、業者との調整まで、暮らしに伴う段取りの一切を執事が引き受けます。ご依頼主は、確認や調整に費やしていた時間と気力から解放されます。
- 予定の管理から来客応対
- 送迎
- 業者との調整まで
暮らしに伴う段取りの一切を執事が引き受けることで、ご依頼主は確認や調整に費やしていた時間と気力から解放されます。ここでは、執事が担う秘書的な業務の中身を具体的にご紹介します。
3.1 スケジュール管理とお声がけ
公私の予定を一元的に把握し、移動時間や準備の所要を逆算して適切なタイミングでお声がけします。予定の重複や準備漏れを未然に防ぎ、当日になって慌てることのない状態を保ちます。
3.2 来客・電話への品格ある応対
ご主人様の代理として、来客や電話に品格ある応対でお応えします。お取り次ぎすべきものと執事の段階で完結できるものを適切に判断し、ご依頼主の時間と集中を守ります。
3.3 送迎と外出への同行
安全運転による送迎で、目的地までの移動を快適にお支えします。お買い物への同行や出先でのお荷物の管理など、外出にまつわる一切を整えることも執事の役目です。
3.4 業者対応と立ち会い
修繕や配送など、外部業者との日程調整や作業の立ち会いを代行します。作業内容の確認も執事が行うため、ご在宅いただく必要も、やり取りに気を揉む必要もありません。
3.5 予定を確実に守る執事の型
予定管理で執事が最も恐れるのは、同じ時間帯に予定を重ねてしまう二重予約です。協会の執事はこれを個人の注意力ではなく「型」で防ぎます。
新しいご予定を伺ったら、記憶で「空いているはず」と判断せず、その場で必ず予定表の該当日を開きます。予定の前後に移動時間と準備時間を含めた「実際に塞がる時間帯」を計算し、登録した内容は日時・場所・お相手を読み上げてお客様と確認します。移動時間は経路検索の結果に二〜三割の余裕を加え、数回の同行で実測した所要時間へ置き換えていきます。
手順を毎回同じにする理由は、慣れた頃の省略こそが事故を生むからです。
業務の境界線
業務の境界線

4. 執事にできないことも事前に明確にお伝えします
執事は万能ではなく、明確に「お引き受けできないこと」があります。これは、ご依頼主と執事の健全な信頼関係を守るために、全日本執事協会として定めている境界線です。ご契約の前に必ずご説明している内容を、ここでも整理してお伝えします。ご不明な点があれば、事前に何でもお尋ねください。
4.1 金融取引の代行
現金の引き出しや送金、投資判断といった金融取引の代行は行いません。資産に直接触れる操作をお引き受けしないことは、ご依頼主の財産と執事の双方を守るための原則です。
4.2 医療行為
投薬の判断や処置などの医療行為は、法律により執事が行うことはできません。体調を気遣うお声がけや通院の送迎など、生活面からのサポートに徹します。
4.3 法律相談
執事は弁護士ではないため、法的な判断や助言は行いません。専門家へのご相談が必要な場合は、日程の調整や資料の整理といった周辺のお手伝いで円滑に進むようお支えします。
4.4 旅行手配
航空券やホテルの予約代行といった旅行手配は業務範囲外です。ご旅行に関わるお手伝いは、お荷物の準備や、ご不在中・ご帰宅後の住まいの管理など、生活面のサポートとして承ります。
執事の職務の幅と、その一つひとつに求められる作法は、母体である全日本執事協会が育成と認定を通じて標準を定めています。1890年創設の協会が品質の下限を守ることで、どの執事にも共通する信頼が保たれています。詳しくは全日本執事協会のご案内をご覧ください。
よくあるご質問
よくあるご質問
執事にはどこまで任せられますか?+
家事全般(清掃・洗濯・料理・買い物・整理整頓)に加え、スケジュール管理、来客・電話応対、送迎、業者対応まで、生活に関わるほぼすべてをお任せいただけます。ご希望に応じて業務の範囲を柔軟に設計できます。
細かく指示を出す必要がありますか?+
初回は目的やお好みを丁寧に伺いますが、ご利用を重ねるうちに執事がご家庭の基準を学び、「いつものように」の一言で通じるようになります。細かな指示は次第に不要になっていきます。
執事にできないことはありますか?+
あります。現金の引き出しや送金などの金融取引の代行、医療行為、法律相談、航空券・ホテルの予約代行といった旅行手配は業務範囲外です。ご契約前に境界線を必ずご説明しています。
